相次ぐ高齢ドライバーの事故。
高齢ドライバーは結局、「自分は大丈夫だ」という気持ちがあるのでしょう。
だから80歳を超えても都内を運転してしまうのです。
高齢ドライバーの免許返納、そういう高齢者の思いがあるから思ったように進まないのでしょう。
私の亡くなった祖父も、80歳の頃に事故を起こした経験があったのですが、それでも「大丈夫だ」と言っていたものです。
今回は、高齢者が自主的に免許返納することはほとんどないという社会問題の話です。
高齢者運転事故にありがちな言い訳
「アクセルとブレーキを踏み間違えたかもしれないが、よく覚えていない」
安定の”アクセルとブレーキ踏み間違え”です。
そして”よく覚えていない”というのも高齢ドライバー事故の定番です。
殆どの高齢ドライバー事故が同じような理由なんですよね。
「高齢ドライバーの事故=加齢による判断能力・認知能力の低下」と完全に定義してもいいくらいです。
まぁ、これが「むしゃくしゃしてやった」とかなら、別の理由で免許返納+精神鑑定が必要ですが…。
高齢者運転のもらい事故は防ぎようがない
相次ぐ高齢者運転事故による悲劇。
歩行者側のもらい事故に関して言えば、突発的に起こる自然災害に近く、対策のしようがないも同然。
青信号で横断歩道を渡っても、歩道を普通に歩いていても、ましてや普通に病院の待合室にいても交通事故は襲ってくる。
どうしようもないじゃないですか。
私の祖父も人身事故を起こした
既に88歳で亡くなった母方の祖父は、自宅近くのスーパーの駐車場で人身事故を起こし(相手は軽傷)、私の両親によって、ほぼ強制的に免許を返納”させました”。
そう、祖父は免許を返納”した”のではなく、私の両親によって”させられた”のです
事故を起こしても免許返納を渋った祖父
祖父が事故を起こした後処理は、ほとんどが私の父が対応。
本人は身体も気力も弱ってきており、自分で事故の後処理に対応できなかったのです。
父が母に「もう運転させちゃだめだな」と提案し、母親も概ね同意。
祖父に対し免許返納を迫りました。
しかし、ここで祖父がゴネだしたのです。
「運転を取り上げるなんて嫌だ!」、「足がないじゃないか!」と。
そう、祖父は5年に1度車を買い替えるクルマ好き。
私も祖父の運転する車に何度も乗った経験がありますが、とにかく運転が”荒い”。
つまり、運転に”楽しさ”を見出してるのです
国道10号線を90kmに近いスピードで運転する祖父。
「ああ、じいちゃん運転好きなんだな」と、当時子供だった私にもなんとなく伝わってはきました。
結局その後、祖父が階段から落ちて足を骨折。
足だけでなく心も折れ、結局免許を返納したのです。
高齢ドライバーが自主的に免許返納することは少ない
以上が亡くなった祖父の事例です。
つまり、
高齢者の中は事故を起こしても免許返納せずにクルマに乗りたがる人もいる
ということです。
「次はもうやらない」と頭の中ではあるのでしょう。
ある意味ではポジティブシンキングなのかもしれませんが、そのポジティブシンキングが原因で大事故を起こされてしまっては困ります。
まとめ
免許を返納したとしても、周りに足のアテのない高齢者は多くいらっしゃると思います。
それが高齢ドライバーの免許返納が進まない原因の一つでもあります。
高齢者に免許返納させるには自治体・周りの協力が必須
そんな高齢者の”足問題”。
やはり自治体が免許返納者=タクシー半額以下にするなど、そういうところに税金をつぎ込まないとダメなのでしょう。
自己努力で解決できる問題ではありません。
今回の2019参議院選でそういう訴えしている人はいるのでしょうかねぇ…。
あとは、自動運転車の実用化が待たれるところです。
もし実用化すれば、かなりの社会問題が解決するのは間違いなさそうです。
トヨタ、日産も参入。社会的課題を解決する「自動運転車」というイノベーション : まだ労働で消耗してるの?
当時はイケハヤ氏もまともな記事を書いていた…
高齢者運転問題の完全なる解決には、自動運転の実用化しかないかもしれません。
しかし、それはまだ遠い話。
やはり、80歳以上の高齢者に対して、運転免許強制返納という措置を取るしかないのでしょうか。
親族に高齢者が多くなってきた現在、「高齢者はさっさと免許を返納しろ!」と叫ぶのは憚られますが…。