新・中途半端男の逆襲

ADHD診断済、内向型、視覚優位者、ドケチ、X JAPAN信者。中途半端で生きづらさを感じているカボスチャンによる雑多なブログ

【書評】『清原和博 告白』感想レビュー。清原の現在は…

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※2018.8.18更新!

 

清原和博の告白本、『清原和博 告白』2018.7.27に発売となりました。

 

私は清原の巨人時代、よく巨人戦を見ていた人間。

特に大ファンというわけではありませんでしたが、彼の生き様・人間臭さ・弱さは、非常に気になるところ。

 

衝動的にkindleで購入し、読んでみました。

 

その感想・レビュー・内容になります。

  

※以下ネタバレ含みます。

 

 

『清原和博 告白』の内容

野球の申し子、甲子園のヒーローはなぜ、堕ちたのか。
執行猶予中、1年間にわたりすべてを明かした「告白」。
これは、どうしようもない、人間らしさの記録である。

 

【告白1】 岸和田の少年
【告白2】 人生を変えた16の夏
【告白3】 甲子園のライバル、そして桑田のこと
【告白4】 1985年夏、最初で最後の瞬間
【告白5】 「裏切り」のドラフト
【告白6】 ドラフトの「傷」
【告白7】 黄金ルーキーの手帳
【告白8】 無冠の帝王のジレンマ
【告白9】 FA宣言――巨人という決断
【告白10】 松井敬遠、清原勝負の苛立ち
【告白11】 肉体改造とグリーニーの理由
【告白12】 ピアスに込めた反骨心
【告白13】 巨人解雇と涙の「とんぼ」
【告白14】 鳴り止まぬ仰木さんの電話
【告白15】 最後のひと花
【告白16】 初めて引退を考えた日
【告白17】 ユー・アー・オールドマン
【告白18】 清原和博は二度死ぬ
【告白19】 526本目のホームラン
【告白20】 俺、もうやめるわ
【告白21】 生まれ変わったら、もう一度
【告白22】 覚醒剤と心の穴
【告白23】 今もまだ暗闇の中にいる

 https://www.amazon.co.jp/dp/B07FPDH73V/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

 

当書籍は、Numberでの清原への独占インタビューをまとめたもの。

清原和博・著となっているが、Number編集部の鈴木忠平氏が記録しているので、実際にはその方の執筆と言って良い。

 

各章で、鈴木氏(以下・記録者)が抱いたインタビュー時の清原の様子が書かれ、そこから清原の「告白」が語り口調で綴られるという形式。

 

引退後の話は全体の1/6くらい

章立ての時系列的にはこんな感じです。

 

告白1~6:少年時代~高校時代

告白7~8:西武時代

告白9~14:巨人時代

告白15~21:オリックス時代~リハビリ・引退

告白22~23:引退後・離婚・逮捕・その後

 

皆が興味を持っているであろう引退後の話・現在の話は最後の2章のみ。

あとは、清原が以前出した本「男道」と、内容的には被っていると思われます(「男道」は未読ですが)

 

『清原和博 告白』は読む必要ない?

だから読む必要性はないのかというと、そんなことはありません。

章の合間で、記録者による清原の様子が書かれているので、興味深く読めます。

 

中でも、告白17・18冒頭にある清原の様子は衝撃的なものでした。

 

告白17冒頭

「気がつくと自殺のサイトばっかり見ているんですよ。死に方を調べている。1週間のうちで楽しい気分になることがなくて、ずっとモヤモヤしている。それで死にたくなるんですよ…」

 

告白18冒頭 

「気づけば、覚醒剤の打ち方っていうのを検索していることもあるんです。薬物依存症は3の倍数が危ないと言われるらしくて。3ヶ月、半年、1年、3年…」

 

現在の清原が、どれだけ薬物の依存症に苦しんでいるかがよく分かります。

そして、ひどいうつ状態。

かつてのスター選手とは思えない今現在の状況です。

  

2018年今現在の清原和博

当書籍からわかる清原の現在についてまとめました。

 

・薬の依存症は酷いが、現在はやっていない(本人談)

・ひどいうつ状態

・子供には一切会えない

・現在支えてくれている女性がいる(噂のハーフ女性かは不明)

・糖尿病については語られなかった(少なくとも脚切断はしていない)

・桑田のことは今でも虫が好かない

・将来・今後の見通しが無く、強い不安に苛まれている

 

こんな感じです。

読んでいて、かなり痛々しい気持ちになりました。

 

『清原和博 告白』印象的な場面

ドラフト会議「巨人に裏切られた」ことを未だに根に持っている

巨人は「清原を一位指名します」と公言していたわけじゃないのに(口約束もなかったらしい)、清原の中では「巨人に裏切られた」と言い切る。

そして、巨人から一位指名された桑田を逆恨み。

さらに、巨人に対して「ドラフトの事を謝ってほしい」と直訴。

挙句の果てに、未だにそのドラフトに日付だけは覚えている。

 

うーん、思い込みの激しすぎる人だというのが分かります。

そして、逮捕後もそれは全く変わっていない。

 

西武時代1年目だけは努力をしていた

「清原のピークは1年目」と、野球ファンは口を揃えていいますが、清原自身もその自覚はあるよう。

 

「1年目は配球とか手帳に付けたり、必死に努力していた」

「2年目以降は遊びを覚えてしまった」

「大差の試合は集中力が切れる」

  

成績は正直ですね。

もし最近の選手のような意識の高さがあれば。。。

 

肉体改造で走り込みを怠ったことは後悔している

巨人時代、肉体改造で確かにパワーは上がったものの、筋トレばかりで走り込みを怠り、怪我しやすい体質になってしまった。

「走り込んでいればもっとやれたかもしれない」とのこと。

 

おーい、ダルビッシュ聞いてるかー?

失敗者の意見は貴重だぞー。

 

(追記)……ってダルビッシュこの本読んでるし!

www.nikkansports.com

 

「バットを大切にしてきた」って言っているけど…

現役晩年のリハビリ時、情けなくなった自分に腹を立て、気づかない間にバットで自宅の壁に穴を開けてしまった。

バットは寝るときも一緒に寝たり、ずっと大切に扱ってきたという。

 

しかし、デッドボール受けて相手投手にバットを投げつけた男がそんなこと言っても説得力が。。。

 

生まれ変わったら、自分がいた頃の時代で野球がしたい

「メジャーには興味ない。今の野球界ではやりたくない。僕がプロに入った頃の人たちがいるような野球界ならもういちどやってみたい。」

 

これ、告白21でマジで言っています。

正直、悲しくなりました。

完全に、良かった頃の幻想を忘れられず、ずっと求め続ける人のセリフです。

過去だけに囚われすぎて、現実が見えない。

薬に走った原因の一つが、このセリフに体現されている気がします。

 

王さんのように、「今の条件でやるのなら僕も負けないよ」とくらい言ってほしかったです。

 

家族を失ったことで僕は転げ落ちていった

そんな事を言ってはいますが、家族に出ていかれる前から薬はやっていたそうです。

失う前から転げ落ちていたことに気づいていません。

 

「薬をやっていないときは普通で、家族にはそういうことで影響を与えてはいないと思っていた」

「家族に危害を加えたとか、そういうことは一切なかったと思っています…」

  

「思っています」というところがミソで、「絶対なかった!」と言えないところが、今の清原の消耗具合が顕著に現れています。

実際危害を加えていなかったとしても、薬やっていることが明らかだったら、そりゃ家族は逃げるって…。

 

記録者・鈴木忠平氏の「終わりにかえて」がこの本のすべて

あとがきとして、記録者である鈴木忠平氏の「清原に対しての告白」が綴られている。

その記録者として吐露した思いがかなり印象的なので、その部分を引用紹介。

 

何という矛盾でしょうか。

この一年、私の眼前にあったのは圧倒的な矛盾でした。

(一部省略)

私が見た貴方は正直で、嘘つきでした。悲しいくらいに真っ直ぐで、恐ろしいくらいに屈折していました。

つまり、愛すべきであり、それゆえに救い難い。

 

『なぜ、英雄は堕ちたのか。人生の中に答えを探す』

告白が始まる前、こんなテーマを掲げました。ひょっとしたら、これがかつてのスターを救うきっかけになるかもしれない。そんな期待も少しはしていたと思います。ただ、そんな優等生じみた大前提は、あなたの生々しい現実と、おびただしい矛盾の前に消し飛んでしまいました。

 

たどり着いた先に、答えも光もありませんでした。

 

どうです?

もっと端的に言えば、「この男…もうダメだ…」というくらいにクソミソです。

 

この記録者のあとがきがなければ、非常にもやもやとした気分で読了していました。

しかし、このあとがきは、読者全員の言いたいことを代弁したかのような文章。

記録者も非常にもやもやしていたことがよく分かります。

 

当書籍は、単なる清原の告白本じゃないよ。

 

と言わんばかりのあとがきでした。

  

まとめ・全体の感想

正直、この本を読んだほぼ全員が「また薬やりそうだなぁ…」と思うことでしょう。

それくらい清原和博の内面に変化はありません。

 

記録者の厳しい文章(ツッコミ)がなければ、単なる恨みつらみの記録でしかない本でした。

 

しかし、清原自身は、

 

「今の僕のありのままの気持ちを残すことで、スポーツで挫折した人、覚醒剤をやってしまった人、何かを失いそうな人、これから生きる人たちのためになるのでしたら…」

 

このようなことを言っている。

 

今回の告白本は、「男道」とは違い、別に周りに同意・同調を求めているわけではないのだ。

単なる、スターから凋落した男の”記録”でしかないのだ。

 

記録者もインタビューを終えて、

 

「記録者としてあなたの告白に向き合うということは、私にとっても自分自身の中にある、人としての矛盾や闇を突きつけられるということでした。」

 

と、綴っている。

 

私が思うこの本の役割は、「反面教師」であると思う。

 

清原和博は、最高の才能を持っていたが、どうしようもない人間だった。

 

野球界随一の最高の才能を、自らの手でめちゃくちゃに壊した男。

ここまで「このようになってはいけない」と思わせる男はなかなかいない。

 

なので、彼がそのうち再逮捕されて、当書籍が販売中止になる前に、ぜひ手にとって、最高の反面教師を感じていただければと思います。

 

(追記)10万部突破の大ヒット! 未だ注目度は高い清原和博

元プロ野球選手の清原和博氏(51)の著書「清原和博 告白」(7月25日発売)の累計発行部数が10万部を突破したと17日、発行元の文芸春秋社が発表した。

 甲子園やプロ野球での活躍から、覚せい剤取締法違反で逮捕されるまでを赤裸々につづったもの。清原氏は「こういう状況にある自分の言葉に、まだ目を向けてくれている人がいるというだけでありがたいです」とコメントしている。

清原氏、告白本が10万部突破「まだ目を向けてくれている人がいるだけでありがたい」― スポニチ Sponichi Annex 社会

 

「清原和博 告白」が10万部突破とのこと。

100回大会となる夏の甲子園が盛り上がっている影響もあるかとは思いますが、いまだに注目度が高いということの証明でしょう。

 

内容的にも、変に取り繕ったり、綺麗事を言っていたりといった内容ではないので、清原の発言に呆れながらも、何か心を掴むところがあるんでしょうね。

 

ダルビッシュだけではなく、たくさんの方が清原氏に良くも悪くも注目している。

やはり、天性のスター気質を持った男なのでしょう。

 

清原和博はどうしようもない男かもしれない。

しかし、やはりすごい男である。